図書のゆくえ
3月は「年度末」ということもあり,大学にとって「最も地味ながら騒々しい日々」を迎えます。新年度のための様々な準備もさることながら,定年退職・学科再編などによる「研究室の移動」があるためです。そのため校舎内では「台車」がフル活用,廃棄物処理施設(要するにゴミ捨場)には机・椅子・書架その他諸々の「粗大ゴミ」が大挙押し寄せてきます。
大学にとって悩みの種となるのは,「蔵書置き場をいかに確保するか」ということ。これは永遠のテーマなのかもしれません(笑)。
確かに図書館に納めてしまえばそれで一気に解決するのでしょうが,実際にはそう易々とはいきません。図書館とても空間には限界があります。人文社会科学系では一研究室当たりの書籍もかなりの数(本のサイズや研究室の床面積にもよるので一概には言えませんが,1000~2000冊程度は容易に達すると思います),それが一挙に押し寄せてくるとなると,図書館(の職員の方々)もお手上げとなってしまいます。
しかし最も問題となるのは「カブり」,すなわち同一タイトルの図書が複数存在していることです。各研究者が何がしかの図書(書籍・雑誌)を1部購入していたとしても,学内全体では複数となっている場合があります。図書館にとって多量の「重複分」は必要ありません。そのような場合の図書は,結局図書館には収蔵されずに,学部内の「資料室」などに「お蔵入り」してしまうのが現実です。
考えてみるとこういう「重複分」,かなりの量があるのではないでしょうか。海外の図書は国内のものより高価で,購入時の送料がかかったりするのが通常です。確かに研究活動は多額の資金を必要とし,しかもそれは「かけた分だけかならず戻る」とは言えない分,ある意味「投機的」な性質を持っている点は否めません。しかし,だからこそ購入した図書は活用していきたいのですが,しかし現実には,有効利用されていないものも多々あるようです(確かに,図書整理や保管状況把握のための方法が確立していないという別個の問題も存在している)。そういう図書を見ると,タダでさえ独法化で締め付けのキツいこのご時勢,複雑な心境にならざるを得ません・・。


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